ゴミ屋敷や汚部屋で生活してしまう背景には、心理的な要素が多分にあると言われています。
部屋が汚れていても気にならないばかりか、「物がないと落ち着かない」、「片付いていると安心しない」と感じる方もいるそうです。
このように、汚部屋を片付けるためには、住人の心理状態や気持ちの持ち方を変えていくことから始めなければなりません。
気持ちを整理し、「片付けよう!」という方向へ気分を盛り上げていきましょう。
部屋を片付けられない、ごみを処理できない人の背景には、病気が原因とまでは言いきれないにしても、なにかしらの心理によって、ゴミが溜まる状況を自ら作り出してしまっていることが考えられます。
例えば、部屋を片付けられない理由をいくつか書き出してみましょう。
ちょっと書き出しただけでも、これだけの理由が考えられます。
仕事や体調、しつけが理由で片付けられないのならば、家族や友人、片付け業者に手伝ってもらって片付けることが可能。精神疾患が原因なら、疾患を治すことが優先ですね。
しかし、ここで注目すべきは物に対する執着や分離不安です。これは意外と誰にでもあるものなのですが、体の不調や精神的なストレスによって強く出てしまうことがあるそうです。
脱いだままの服や、床に散乱したカップラーメンのゴミまで、「片づけてしまったら何だか落ち着かない…」なんて感じるようになると、分離不安が強く出ていると言えるでしょう。
このように、片付けられない原因は人それぞれあり、この原因を取り除くことが、まずは大切。
物への執着や分離不安がある人は、友人や家族の助けを借りて、ゴミ以外のものに安らぎを感じられるよう、心の不安を取り除かなければなりません。
ゴミを部屋にため込まないようにするには、自分の人間関係から見直す必要があるかもしれないわけです。
自分が片付けられない人間であることを自覚し、原因について考えることはとても苦しい作業です。
しかし、「部屋を片付けて、新しい一歩を踏み出そう!」という気持ちを持った時点で、すでに半分は心理的な問題をクリアしているといっても過言ではありません。
さらに、この気持ちを維持するために、片付ける目的をハッキリさせ、自分の部屋の本来あるべき姿をしっかりとイメージするべきです。
例えば、友人や恋人を部屋に招く、義両親や親戚などの訪問を受ける、来月中に引っ越しして部屋を明け渡さなければならない、といった明確な目標があれば、否が応でも片付けなければなりません。
どんな空間に整えて客を招きたいのか、部屋の具体的な姿を頭でイメージしましょう。
ゴミが溜まった状態が長く、どうしても美しい部屋が想像できない…という人や、客が訪ねてくる日まで時間がない!という方は、最終手段として、業者に依頼して部屋を強制的に片付けてもらう、という方法を検討してもいいかもしれません。
片付け業者の中には、依頼主の気持ちに寄り添った片付け目標の設定や、ごみを溜め込まないための解決策を提案してくれるところもあります。